講演情報

映画『村上和雄ドキュメント「SWITCH」』5周年記念上映会 に参加しました

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7/9(土)に南青山のウィメンズプラザホールで、映画『村上和雄ドキュメント「SWITCH」』5周年記念上映会が開催されました。自主上映会の総動員数は6万人を超えたそうです。久しぶりに観て、5年以上に長い時間が経ったように感じました。この5年間にたくさんの出来事が起きたからかもしれません。

映画上映後、「SWITCH」のナレーションを担当された詩人の堤江実さんがゆったりした音楽とともに詩の朗読を披露してくださいました。ひと時別世界にいるような穏やかな時間が流れました。

また映画のサウンドトラックを担当された佃良次郎さんが、「SWITCH」の音楽をピアノで生演奏してくださいました。特に村上先生のエピソードの場面で流れる「ドクター村上」という曲は、好奇心いっぱいで面白くて知的でかっこいい村上先生のイメージそのもので感動しました。

これらの曲は自転車に乗っているときにインスピレーションが沸いてきたりするとおっしゃっていて、芸術家って面白いなと思いました。

その後の村上先生の講演は、いつも通り笑いがいっぱいのお話しでした。その中でダライ・ラマ法王の話をされたのですが、「法王は何十年も亡命生活を強いられ厳しい環境にいるが、いつも笑っている」

「私は感謝や笑い、ワクワクすることなどをポジティブストレスと名付けた」「良い遺伝子のスイッチを入れるにはポジティブストレスが大事だとお話ししてきた」

「だが、法王はあの厳しい環境の中にあったからこそ、世界的な宗教指導者になったともいえる」「ネガティブなストレスもまた、スイッチをオンにすることを学びました」と、お話しされたことが心に残りました。

映画は3つのチャプターから成っていて、最初は村上先生と遺伝子スイッチの章で、2番目は106名の死者がでた福知山線脱線事故で瀕死の重体から奇跡的に回復された鈴木順子さんと、お母さまのもも子さんのエピソードです。

重体で病院に運び込まれた順子さんに対面し、医者から覚悟するように言われたもも子さんは、生きているうちに会えたことは幸せだったと、そう思われたそうです。そしてそのことに感謝したそうです。

どうしてそんなふうに受け入れることができたのでしょう?事故でわが子が瀕死の状態の時に感謝の気持ちがわいてくるなどと、私には想像がつきませんでした。でも、そのもも子さんの祈りにも通づる心が天に届いたのではないでしょうか。

必死で看病しているときに、聞いたラジオ番組で村上先生が、「笑いが遺伝子のスイッチをオンにする」と話しているのを聞き、「笑い」はすごい力があるのだ、と思われたそうです。

そして、どんな時でも「笑い」で乗り切って行くと決められたそうです。それから順子さんは少しずつ回復していきました。今でも高次機能障害という後遺症を抱えていらっしゃるのですが、事故後一日に何度も「お母さん、ありがとう」と感謝の言葉を口にされます。それを聞いてもも子さんも「いいえ、生きててくれてありがとう」と返す。もも子さんは、あの事故があったからバラバラだった家族が一つになったと言われました。

人はネガティブとしか言えない出来事からも、スイッチをオンにすることができるのだと、本当に深く思い至りました。

もも子さんは正直で.飾らず、面白くて関西パワー全開の方です。障害をもった順子さんを介護しながら共に生きるのは生半可なご苦労ではないと思いますが、わたしはその姿から、明るい心が人を強くするということを教えていただきました。

3番目のチャプターは、まったくの素人で一介の主婦でありながら「1/4の奇跡~本当のことだから~」という映画を自主制作された、入江富美子監督のエピソードです。この映画は養護教諭のかっこちゃんこと、山元加津子さんと子供たちが主人公のドキュメンタリーです。遠く海外でも上映され、12万人以上の動員を記録しているそうです。村上先生もこの映画に出演されています。入江富美子監督はご自身のトラウマを乗り越えて、自分の使命に目覚め、ものすごい情熱と思い込みで走り続けている方です。

人はいつ、どこで、何をきっかけとしてスイッチがオンになるかわかりません。でも、どのような出来事も状況もありのままに受け入れ、ありのままの自分を肯定し、愛せるようになったとき、人のスイッチはオンになるのかもしれません。

映画「SWITCH」の監督で制作者の鈴木七沖さんが主催の今回のイベントは、たくさんの方の思いが詰まった熱い時間でした。この映画の自主上映の配信は、今年の9月で終わるそうです。今回久しぶりに映画を観て、この映画にこめられたメッセージは古びていないし、まだ観ていない方たちには是非観てほしい、そして配信が終わってしまうのはもったいないな~と心から思いました。