メディア情報

『テクノロジストマガジン』創刊号 「研究者の肖像」

3年前に創刊された研究者のためのヒューマンドキュメント誌『テクノロジストマガジン』。記念すべき創刊号の表紙は村上和雄でした。現在vol.17が発刊されているこの雑誌は、研究に関係ある方は読む機会もあるかと思いますが、一般にはあまり目にすることはないかもしれません。でも研究者といってもその専門以外のことはあまり詳しい訳ではありません。この雑誌の巻頭を飾る「研究者の肖像」は、専門外の方が読んでも、その研究内容ばかりでなく、その研究者の人となりに興味がわいてきます。下記のリンクから村上和雄「研究者の肖像」ページが読めますので、是非!

『テクノロジストマガジン』創刊号https://www.criprof.com/magazine/2016/05/09/post-2231/

 

天草シティFM「みつばちラジオ」で村上和雄が語ります

タイトル  「幸せの遺伝子が目覚める話」

放送予定日  2019年1月29日(火)、30日(水)

午前5時~5時半・再放送同日午後3時~3時半

放送媒体   天草シティFMみつばちラジオ周波数 88.8㎒

インターネットサイマルラジオ https://fmplapla.com/mitsubachiradio/

花咲実の幸せラボ(HP) http://hanasakiminoru.info/

聞き逃した方は上記のHPで後日放送内容がUPされるのでチェックしてみてください。

リンク

公益財団法人 日本スポーツ協会発行の情報誌「Sport Japan」の41号では〈特集〉“ストレスをプラスに変えると……” ストレスがある、だからこそスポーツは魅力満載!と題しまして、スポーツにおける「ストレス」に焦点を当てております。
その中に、「遺伝子レベルで考える 陽性ストレスは人を未知の世界にも導く」というタイトルで村上の記事が掲載されております。

「・・・火事場の何とかのように、予期せぬ力を発揮することもある。眠っている遺伝子に働きかけられれば、可能性は広がることを物語っています。
・・・スポーツのだいご味は、競争して№1になることもその一つですが、オンリーワンになれるのもまた確かでしょう。オンリーワンになるために磨きをかけるには、どんなことに向いているのか知ることもまた大切です。
・・・ネガティブなストレスをポジティブに変える。
・・・固定観念にとらわれず、柔軟性を持って限界を決めず、人間は未開発の情報を持っていること、そして無限の可能性があることを理解させる・・・」

トップアスリートなら自身でストレスを楽しみに変える力があるのかもしれませんが、一般の人はどうすればいいのでしょうか。スポーツ指導者が、どのようにストレスを活用していけば、プレーヤーをさらなる高み、あるいはさらなる楽しみの世界へと導けるのでしょうか。そういう事へのヒントを村上の言葉で語っております。
スポーツをやられる方もやられない方も、村上の言葉で勇気をいただき、新たな可能性が広がっていくかもしれません。

Sport Japan 2019年1・2月号(vol.41)
https://www.japan-sports.or.jp/publish/tabid661.html?pdid=148

『致知』連載第四回「私の研究人生を決めた「酵素レニン」との出合い」

『致知』連載中の村上和雄「生命科学研究者からのメッセージ」。十月号の

写真:致知2018.10月号より

テーマは 「私の研究人生を決めた「酵素レニン」との出合い」。研究者にとって研究テーマとの出合いは、伴侶との出合いにも例えられる、運命的なものかもしれません。村上にとってその後の研究人生を決定づけたのが、高血圧の黒幕「酵素レニン」との出合いでした。レニンの純化に世界で初めて成功し、厳しい成果主義のアメリカで、研究者としての実力と評価を確固たるものとしたのです。このままアメリカで研究人生を極めようと決めた矢先に、恩師満田先生から、「筑波大学というアメリカ的な大学を日本につくるから帰ってこないか」と言われ、村上の研究人生は新しい展開を見せます。今でこそつくば市は研究学園都市として高い知名度を誇っていますが、四十年余り前の当時は、道路も整備されておらず、一面に田んぼが広がり、食事をする場所もなかったそうです。新設された筑波大学も、実験室は完成しておらず、村上も正直「失敗したか」と、思ったようです。それでも数年すると校内の研究施設も整い、村上は「筑波大学を国際的な大学にする」という高い志をもって、教育・研究と大学管理職の仕事にその情熱を傾けていくのです。      写真の村上和雄の目ぢからがすごい!

『致知』連載第三回「学恩深き恩師への尽きぬ思い」

今年七月号から『致知』で村上和雄の新連載「生命科学研究者からのメッセージ」が始まっています。「致知」は「日本で唯一の人間学を学ぶ月刊誌」と謳っている定期購読の雑誌です。

九月号のテーマは「学恩深き恩師への尽きぬ思い」。

前号の平澤興先生が‘こころの師’であるとすれば、京都大学名誉教授の故・満田久輝先生は村上にとっての‘生涯の恩師’。食糧科学分野における唯一の文化勲章受章者である満田先生は栄養科学がご専門でした。二十世紀以降世界各地で戦争紛争が続き、栄養状態の悪化によって多くの命が失われました。そこで満田先生は精米しても玄米の豊かな栄養素が失われない米、ビタミン強化米をつくり、それは戦後の食糧難の日本や発展途上国で大いに役立ったのです。村上和雄のイネ全遺伝子解読の研究も、恩師・満田先生の教えの流れの中にあったものかもしれません。揺るぎない師弟関係から生み出された多くの研究成果がまた、次の新しい世界を作っていくことを感じました。

『致知』生命科学研究者からのメッセージ好評連載中

今年七月号から『致知』で村上和雄の新連載「生命科学研究者からのメッセージ」が始まっています。「致知」は「日本で唯一の人間学を学ぶ月刊誌」と謳っている定期購読の雑誌です。

八月号のテーマは「我が ‘こころの師’ 平澤 興」。平澤興先生は京都大学第十六代総長です。村上がその生涯で平澤先生と直接お会いしたのは三回だけだそうです。ですが、人との出会いの影響の深さはその時間の長短で測られるものではありません。

平澤先生は脳科学が専門の医学者でした。その晩年には、人間の基本的な性格が幼児期につくられるとの洞察に至り、幼児教育の意義、母親の役割の重要性を痛感され、「全日本家庭教育研究会(全家研)」の創立に尽力され初代総裁に就かれました。村上は平澤先生の志を受け継ぎ、第五代総裁を務めております。

「人生はにこにこ顔で命懸け」

これは講演や著書の中でもよく紹介している、村上が一番好きな平澤先生の言葉です。致知出版から平澤先生の著書が出版されています。村上の ‘こころの師’ の言葉を是非味わってみてください。

関西ウーマン 関西・祈りをめぐる物語

関西で暮らす・働く女性が発信するライフスタイルコミュニティサイト「関西ウーマン」の、「中島未月の関西・祈りをめぐる物語」で、村上和雄がインタビューを受けました。

さまざまな分野の方への取材で繋いできた「関西・祈りをめぐる物語」。
第十回は遺伝子工学の世界的権威、筑波大学名誉教授の村上和雄先生に「祈りの未来」をテーマにお話を伺いました。

遺伝子の研究を進めるうちに“人の思いが遺伝子の働きを変える”ことを確信するようになったという村上先生。現在、最先端の遺伝子工学により「心の持ち方」や「祈り」によって良い遺伝子が働くことを科学的に研究されています。

一方で、「どれだけ科学が発展しても、自然界には人間の力では不可能だと思うことのほうがはるかに多い。遺伝子暗号を解読するほどに、生命の不思議さ、人知を超えた大自然の偉大な力を感じます」と、見えるものだけでなく、目に見えないものを信じることの大切さを独自の理論で説かれています。

科学者の視点で語られる「祈り」は、命、魂、さらに地球、宇宙へと広がり、壮大なスケールの「命の物語」をお聞かせいただきました。

インタビュー記事は下記URLからお読みください。

https://www.kansai-woman.net/theme562.html

スポーツで人の意識、社会の意識を変える『致知』6月号

撮影:山下武

「致知」 生命(いのち)のメッセージ 連載第102回目の対談は、陸上男子四百メートルハードルの日本記録保持者であり、オリンピックをはじめ数々の世界大会で活躍された為末大氏です。現役時代は「走る哲学者」の異名をとり、引退後も多彩な活動を続ける為末氏と村上和雄が、意識を変えることで人間の可能性が広がることについて語り合いました。対談の場は新豊洲Brilliaのランニングスタジアムです。一部をご紹介いたします。

村上 「現役を退かれた後も、会社の経営やテレビ出演、インターネットでの大学運営など、実に多才ですね。こちらの練習場も為末さんの会社が運営なさっていると伺いました。」

為末 「パラリンピック選手の義足を作る会社もやっていまして、障がいのある選手も、そうでない選手も、当たり前のように一緒に練習する風景を実現したくて、この練習場を立ち上げました。スポーツには人の意識を変える大きな力があると僕は思っています。現役を退いたアスリートの活動は様々ですが、僕はそうしたスポーツの力によって社会に何かを提供していきたいんです。」

「特に興味をもっているのは、マインドセット、簡単に言えば人の思い込みとか常識のことですけど、これが変わる瞬間です。例えば、義足を履いた幅跳びの選手がいるんですけど、健常人とほとんど変わらない記録になってきて、いずれ抜いてしまうと思うんです。そうした人間と道具との融合が当たり前になったら、世の中の常識やこれまで人が抱いてきた思い込みも大きく変わる気がするものですから、そんな新しい世界を、こういう施設を使いながらちょっと覗いてみたいんです」

「現役のころから、自分は本当はどこまでいけるのだろう、自分の限界を決めるのはなんだろうといつも考えていました。たぶん思い込みによって自分の能力にブレーキをかけている部分が大きいと思う・・・つまり思い込みとか、常識とか、自分が自分に貼っているレッテルに人間がすごく影響されているんじゃないか、というのを感じていました」

確かに多くの人は自分の心で自分の限界を勝手に決めているように思います。もし、その限界だという思い込みを外すことができれば、思いがけない力を発揮できるのかもしれません。

村上 「・・・僕は五十年前にアメリカに渡って研究活動をしたんですけど、給料は日本の十倍、教科書でしか知らない大先生に会えるという、大きな環境の変化によって遺伝子のスイッチがオンになったと思います。・・・科学には昼の科学と夜の科学があります。昼の科学は論理、理性、知性の世界。一方「ナイトサイエンス」と呼ばれる夜の科学は、感性、直観、インスピレーションで、こっちのほうが大きな仕事ができるんです。」

「ナイトサイエンス」は夜、お酒を飲んで語り合っているときにひらめく勘だそうです。そういう時は理性的なたがが外れ、常識という思い込みが消え、全く新しい発想が生まれることがあるようです。では、為末氏の陸上選手としてのスイッチを入れてくれたものとは何だったのでしょうか?

為末 「走るのはもともと早く、中学時代の百メートルのタイムは十秒六で、全国一でした。・・中学校の時の先生から、授業中にマンガを読んでいるのを見つかって、どうせ読むならと、陸上競技の運動を力学的に解説した本を渡されました。そこに書かれた、体が前に進む理屈がよく理解できて、それを自分で表現したいという思いが強くなったんです。・・・高校になって体の成長もタイムの伸びも止まってしまい、なんとか自分の工夫で勝てるものはないかと考えて、ハードルは運動能力以外のいろんな要素が絡んでくる複雑な競技なので、この世界だったらいけるんじゃないかと思って転向しました。」

為末氏はとても論理的な方だと感じました。これからのスポーツ選手はそれぞれのポテンシャルを最大限に生かすための分析力が必要なのだと感じました。それはもちろんスポーツ選手に限らず、誰でも、自分の持つ資源をよく知って、強みを生かすことが大事だと感じました。

ものごとを長く続ける秘訣について、

為末 「一番の源泉になったのが好奇心ですね。自分が本当はどこまでいけるのか、よくわからないまま終わるのが嫌で、.それを知りたいという欲求が大きかった。・・・競技成績も重要なんですけど、それとともに分からなかったことがわかるようになる喜びというのも、競技生活を続けていくうえではとても大切だと思います。」

村上 「それは科学の世界にも通じるお話ですね。アインシュタインは「あなたは天才ですね」と言われて、「いや、私は天才ではない。好奇心が強いだけだ」と答えていますが、知らないことを知りたいという欲求の大切さというのはいろんな分野に当てはまるわけですね」

為末 「何かを知るために夢中になること、そういう根源的な欲求に訴えかけることが重要で、そのためには日々何か工夫をしながら生きていくということが重要なのではないかと思います。長く陸上競技を続けてきて、最後は自分によってたつという覚悟を定められました。最後の五、六年はずっと一人で練習していたので、自分とは何か、自分はなぜこう思うんだろうかといったことをずっと考えていました。」

まさに哲学者、求道者のような姿だと感じます。

2020年の東京オリンピックに向けては、

為末 「スポーツの大きな役割って、マインドセットを変えることだと僕は思っています。東京オリンピックではかなりの選手が自己ベストを更新すると思うんですけど、そういう姿を見て、多くの人が自分にはここまでしかできないという思い込みを打開してほしい。そして世の中全体のマインドセットがよいほうに変わればいいという思いがあります。それは僕の応援するパラリンピックにも期待していることです。」

村上 「僕らはともすればメダルの数にとらわれてしまいがちですけれども、確かに為末さんがおっしゃるように、一過性の感動にとどめるのではなく、日本の未来に向けた転機にしていくことが大事だと思います」

東京オリンピックが、日本がもっと良い国に変わっていくための、エポックメイキングになってほしいと思いました。

 

最高の幸せは出逢いの中にある『致知』5月号

撮影:山下武

撮影:山下武

『致知』生命(いのち)のメッセージ 連載第101回目の対談は、世界を舞台に活躍するプリマドンナ・佐藤しのぶさんです。日本人でありながら、ヨーロッパの華やかな文化の粋ともいえるオペラの主役を歌われている佐藤しのぶさん。音楽一家のエリートかと思っていたのですが、意外にもお父様は銀行員でお母さまは主婦という、日本的なご家庭だったそうです。ではなぜ、文化の違いを乗り越えて、活躍することができたのでしょうか。対談の一部をご紹介いたします。

村上 「・・・オペラというのはヨーロッパ文化でしょう。そこに日本人である佐藤さんが活躍できるというのは、どんな秘訣があるのでしょうか」

佐藤 「・・・西洋人が生んだ西洋文化の華であるオペラに日本人が挑戦することは、決して簡単なことではありませんが、勤勉な日本人だからこそできることがあると考えました。言語も風習も違い、西洋の長い歴史と文化は私たちの価値観とは異なります。・・・しかし、違うからこそ、異文化を常に謙虚に注意深く検証し、努力することができると思いました。」

一人っ子で競争が苦手で、お父様からは「お前のことはよく知っているから言うけど、悪いことは言わない、おまえにオペラはむかないよ」とまで言われたそうですが

佐藤 「・・・でも、私はオペラに恋をしてしまいました。先生も、「惚れる」と遺伝子のスイッチがオンになると仰られていますね。私はまさか自分がヨーロッパに行ってオペラの主役を歌うなんて夢にも思っていませんでした。ただ、オペラってなんて素晴らしいんだろうという憧れと情熱だけでしたね。だから私にとってはヨーロッパで歌うことが頂点ではなくて、素晴らしい作品を歌うことができれば幸せでした」

「・・・日本人の私が苦労して歌わなくても、本場の人たちが歌えるわけでしょう。それなら私なんかいなくても全然構わないとよく考えます。でもその一方で、こうして生かされているからには、何か使命があるのだろうと、・・・少しでも世の中のお役に立てるよう自分を磨いていきたいなと思うんです。私、自分のためだけには頑張れないんです。・・・成功や名誉を意識した途端に、人間は本当に大切なものを失うように思います。エゴや、邪念に囚われたら終わりだ、みたいな。」

オペラに恋する!やはり「惚れる」ことはあらゆるものごとを成すための一番強い原動力なのですね。佐藤しのぶさんは素晴らしく成功されていて、とても華やかな方ですが、同時に日本人的な慎ましやかさや謙虚さをもっていらっしゃって、それがヨーロッパの方にも魅力的に映るのではないかと感じました。

佐藤 「先生のご本の中に細胞は他の細胞を助ける働きをするとありますね。それは音楽と似ていると思います。・・・ハーモニーというのは、私は音楽の世界だけでなく、人間同士が生きていくうえで大事なものだと思います。一人ひとりの考え方や思考は違っても、お互いを尊重し、力を合わせることで、想像を超える素晴らしいものを創っていくことができる。」

村上 「そのとおりですね。・・・心臓は心臓、肝臓は肝臓といったように形作られ、・・・最初からプログラムされている。しかし、心臓なら心臓、肝臓なら肝臓がそれぞれ別の働きをするためには、細胞同士が共生しなければうまくいきません。ぼくはそこに、他の細胞を助けなさいという利他の遺伝子の働きがあると思うんですよ。つまり細胞同士がハーモニーを持つためのプログラムもちゃんと書いてある。」

お二人の話から、音楽とは人間の根源的なものから生まれたものかもしれないと思いました。

村上 「・・・僕は最近になって日本人には使命があると感じることがよくあるんですが、佐藤さんは世界を見て来られて何か感じることはありますか」

佐藤 「私は、日本人は素晴らしい特性があるように感じます。・・・私たちが持っている温かさや寛容さこそ、世界の平和に貢献できるのではないかと思うんです」

村上 「・・・実際に西洋の科学技術や経済力といった理知的な面と、東洋の寛容な精神といった感性的な面を持ち合わせているのは、日本人だけですからね」

佐藤 「私が忘れられない「トスカ」の公演があります。この作品が大好きで何十回も聴かれたという外国人のお客様が、私の歌を聴いて、この作品で初めて泣いたと言われたのです。でも、どうして自分が泣いたのか分からないから私に教えてほしいと言われました。・・・もしかしたら私のヨーロッパ的ではない感受性の働きが伝わったからかもしれない、と・・・私が演じるヒロインは、皆、愛する男性のために自己犠牲を払う役目と決まっているのです。・・・オペラで愛する人のために命を捧げる女性が描かれているというのは、自己犠牲こそ、人間の行為の中でいちばん尊いことだからだと思うんです・・・その尊さを深いところで自然に感じ取って歌うことができるのは、もしかしたら私が日本人の魂を持っているからなのかもしれません」

村上 「この人のためなら死んでもいいという人に出逢えることは、ある意味その人にとって最高の幸せかもしれません。そしてそれは人だけではなく、仕事でも同じですね。この仕事のためなら死んでもいいと。」

「自己犠牲」という美徳はとても難しく、純化されたものでなくては美しいといえないものかもしれません。佐藤しのぶさんの演じるヒロインのお話から、古事記の、倭建命の妻、弟橘比売命が海に身を投げるエピソードを思い出してしまいました。佐藤しのぶさんの美しい歌を聴いてみたくなりました。

「祈力の充実」で幸せに生きる 『致知』4月号

「致知」 生命(いのち)のメッセージ 連載第100回の記念すべき対談は、村上和雄が人生最後の研究テーマと定めた「祈りと遺伝子」研究において多大なるご尽力をいただきました、横浜弘明寺住職、美松寛昭和尚です。美松和尚は本研究の主旨をご理解いただき、ご賛同いただいて、研究の場をご提供くださいました。宗教的な場において科学的研究をすることについては、批判的なご意見もあったようですが、惜しみなくご親切にご協力くださいました。おかげさまで「祈りと遺伝子」研究も、もう一息でその緒につくところまでたどり着くことができました。対談の一部をご紹介いたします。

村上「宗教と科学とは一見相交わらないように思われているかもしれませんが、私は表裏の関係にあって共通点はあると思うんですよ」

美松「人間の体の中には秘められたパワーがもっとある」「それを引き出すのが、私たち宗教者の役目ではないか」「難病と言われるものや精神的な病気にしても、人間にはそれに立ち向かっていける力が備わっていると思うんです」「研究によって祈りの力がはっきりすれば、もっと意識的に本来人間に備わっている力に、祈りの力をもって働きかけることで、人々を救うことができる」

弘明寺では八のつく日に「護摩行」が行われています。もう何度も参加させていただきましたが、お経と太鼓や鐘の音と、護摩壇の炎、お寺が持つ場の力が相まって、終わるととてもすっきりいたします。美松和尚の力強いお姿は、人々の祈りを大いなるものに届けてくれるように感じますし、力を与えてくれるように感じます。弘明寺は横浜最古のお寺で、千三百年も前に開山された歴史あるお寺ですが、「祈りの寺」というキャッチコピーを付けられたのは美松和尚だそうです。そこには「祈り」の力を信ずる強いメッセージが込められていると感じます。護摩行には誰でも自由に参加できるので、檀家さんだけではなく一般の方も数多くお祈りされています。

美松「御祈願の約七割が病気に関する悩みなんですよ。どうすれば僧侶の立場で、病気を患っている方々の苦しみを取り除くことができるかを考えるようになりました」

美松和尚は、昔、『白い巨塔』を読んで、医者に憧れたそうです。僧侶となって、多くの方の悩みが病気にあることを知って、日本ではお坊さんは死後の世界を扱うというのが一般的ですが、現世で病に苦しむ人たちのためにできることを研究しようと、「病苦研究会」を立ち上げ活動されています。

村上「いま私は八十一歳になりましたけど、原則として毎朝祈っているんですね。それが私のパワーになっている。私にとって祈りというのは日常生活に基づいているわけで、これは遺伝子と祈りの研究をするうえで大きかったと思いますね」

美松「心の及ぼす影響というのはすごく大きい。だからこそ、祈力を充実させることができれば、心の力を引き出すことができる」

村上「二十一世紀は宗教的なものと科学的なものとが融合する命の世紀になってほしい命の世紀をリードしていく使命が、日本人にはあると思うんです」

美松和尚という力強いサポーターとのご縁をいただき、心から感謝しております。村上ラボのメンバー一同、新年度も研究に頑張ってまいります!